はじめに
「4STEP」は、高校数学の学習で基礎から応用へと段階的に力をつけられる教科書併用型の問題集として、広く使用されています。学校の授業に沿った内容で、基礎から標準レベル、さらには応用問題までカバーしているため、効率的に学習を進められます。
学習の進度に合わせて、4つのステップで無理なく実力を伸ばしていける構成になっているのが特徴です。
この記事では、「4STEP」の難易度やおすすめの進め方、使用時の注意点について詳しく解説します。
基礎力を強化するための「やさしい高校数学」や、発展的な問題に対応する「基礎問題精講」などの他の参考書との関連についても紹介します。
この記事を読むべき人
・4STEPの使い方を知りたい人
・進学校に通っている人
・基礎をしっかり定着させたい人
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タイトル |
新課程 教科書傍用 4STEP 数学I+A |
レベル | ★★★⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎☆☆☆ 4〜6:基礎レベル) |
著者 | 数研出版編集部 |
ページ数 | 228頁 |
出版社 | 数研出版 |
価格 | 803円 |
購入先 | 学校より配布 |
4STEPの特徴と他の参考書との違い
「4STEP」はその名の通り、4つの段階で問題が分けられており、基礎的な問題から応用問題までステップアップできる構成になっています。学校の教科書に沿って学習が進むため、授業内容の復習や理解の定着に役立ちます。
STEP A … 基礎力の養成。教科書の例・例題・問レベル
基本的な内容の理解に役立つ基礎問題が集められており、初学者や基礎を復習したい人に最適です。
教科書で学んだ内容を実際の問題で確認できるため、基礎固めに役立ちます。
STEP B … 応用力の養成。教科書の応用例題・節末・章末レベル。
STEP Bでは、少し難易度が上がった標準レベルの問題に取り組むことで、基礎力を実践的な力へと繋げられます。
標準的な問題で多くの受験生がつまずくポイントが丁寧にカバーされているため、共通テストや中堅大学の受験対策としても有用です。
発展問題 … 発展学習。教科書では取り扱われなかったが重要な問題。
応用的な解法が必要な問題が収録されており、基礎力をもとに発展的な内容に挑戦できます。
難関大学を目指す人や、数学を得意科目にしたい人は、発展問題で応用力をしっかりと鍛えていくと良いでしょう。
演習問題 … 入試対策。AとBの2段階に分け,章末に収録。
難関大レベルの高度な問題が収録されているため、学力に自信がある人や、さらに実力を伸ばしたい人が挑戦するのに最適です。発展演習を解けるようになれば、最難関大の入試にも十分対応できる力がついていると言えます。
どんな人におすすめか?
1. 基礎から応用まで段階的に学びたい人
「4STEP」は、基礎から応用までのステップを踏んで段階的に力をつける構成になっているため、初学者でも取り組みやすく、応用力を伸ばしたい人にもおすすめです。
2. 学校の授業の理解を深めたい人
授業で習った内容を確認・復習しながら進めることができるため、授業の補強やテスト対策に最適です。定期テストの範囲を復習し、学習の定着を図りたい人には非常に有用です。
3. 共通テストや難関大学を目指す人
共通テストに出題されるレベルの標準的な問題から、難関大学で出題される応用問題まで幅広く対応できるため、特に数学を得点源にしたい受験生におすすめです。
難易度:十段階評価で4~7
「4STEP」の難易度は、十段階評価で4〜7程度です。
- 4の理由:基礎的な問題から学習を始められるため、基本的な計算力や解法を身につけたい人にも取り組みやすい構成です。
- 7の理由:標準的な問題に加え、応用問題も収録されており、難関大学や共通テストに必要なレベルまで対応できるようにステップアップできます。
学校の授業を補完しながら、基礎力の養成から応用力の強化まで幅広く対応できるため、特に進学校での学習に役立つ問題集です。
効果的な進め方
「4STEP」を効果的に活用するためには、基礎的な内容から着実に理解を積み上げることが大切です。次の進め方のポイントを意識しながら学習を進めましょう。
1. STEP Aを丁寧に進め、基礎を固める
まずはSTEP Aの基礎問題をしっかり解き、教科書で学んだ内容を確認しながら取り組みます。基本的な解法を理解し、例題を使って「なぜその解法が成り立つのか」を意識しながら進めることで、応用問題にも対応できる基礎力を身につけることができます。
2. STEP B・発展問題で標準から応用へと力を伸ばす
基礎が固まったら、STEP Bと発展問題の標準・応用問題に進みましょう。
ここでは、数学の発展的な考え方や応用力を養成することが目的です。「なぜこの解法が必要なのか」「他に解法があるのか」を意識して取り組むと、数学的な思考力が身につきます。
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3. STEP 4の発展演習に挑戦し、実践力をつける
学力が十分に身についてきたら、発展演習のチャレンジ問題に挑戦してみましょう。
難易度が高いため最初は苦戦するかもしれませんが、繰り返し取り組むことで実践力が鍛えられます。
4. 重要な解法や間違えた問題はノートにまとめる
間違えた問題や重要な解法はノートにまとめ、後から見返せるようにしておくと効果的です。復習を重ねることで知識が定着し、次に似た問題に出会ったときに応用できるようになります。
注意点:ステップアップする際に基礎を置き去りにしない
「4STEP」は段階的に難易度が上がるため、特に以下の点に注意して進めることが大切です。
基礎が曖昧なまま応用に進まない
STEP 1の基礎が不十分なまま次のステップに進むと、標準や応用問題でつまづきやすくなります。基礎的な問題は簡単に見えるかもしれませんが、応用力を伸ばすための土台となるので、STEP 1の基礎問題をしっかり理解してから次に進むことを心がけましょう。
解法を丸暗記しない
解答を丸暗記するのではなく、各問題の「解法の流れ」や「解答の理由」を理解するようにしましょう。特にSTEP 3やSTEP 4の問題は考える力が求められるため、丸暗記では応用力が身につきません。
苦手分野は他の参考書で補完する
STEP 1やSTEP 2で苦手な分野がある場合は、「やさしい高校数学」や「基礎問題精講」などの基礎レベルに特化した参考書で補完すると理解が深まります。基礎力を確実に固めてから次のステップに進むことで、理解がスムーズに進みます。
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まとめ
「4STEP」は、基礎から応用へと無理なくステップアップできる構成で、学校の授業に沿って学習を進めるのに最適な問題集です。段階的な学習を通じて、基礎力を確実に固めながら応用力を伸ばすことができます。ただし、基礎を疎かにしたまま次のステップに進まないように注意が必要です。基礎の理解がしっかりできているか確認しながら進めることで、「4STEP」を最大限活用していきましょう。
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